- 学校や塾が合わない気がする
- 先生の授業が理解できないのは努力や理解力が不足しているから?
- 毎日、授業の板書やたくさんの課題に追われてつらい
- 学習の内容を他人に決められるのが苦痛
毎日の授業、大量の課題、そして長時間の自習の強制、ただ言われた通りに勉強する日々に嫌気がさしている人は多いです。実際に私もそうでした。
私は、地方国立大学に通う医学生です。今となっては難しい医学部の試験でも苦労することはありません。しかし中高生の頃の私は、授業の内容が全く頭に入らず、学校で授業を受けることが苦痛でなりませんでした。赤点こそ取りませんでしたが、成績は平均を大きく下回っていたことは言うまでもありません。
そこで、この記事では、私が国公立の医学部医学科に合格し、その後の難易度の高い医学部の試験も難なく突破した「独学法」について解説します。
この記事を読めば、特定の他者に依存しない学習法によって、環境に左右されない学びを得ることができます。
概要
独学とは特定の他者に依存しない学びである
ここでいう独学とは、自分自身で学ぶときの手段や方法を取捨選択するということです。だれにも頼らず孤独な状況で学ぶということではありません。むしろ、人には積極的に頼ります。あくまで、特定の他者に依存しない学び、それが独学です。
受け身の勉強・自発的な独学
勉強とは学校などにおいて決められたカリキュラムに従って、知識や情報を習得することです。それに対し独学は、自身の興味関心にしたがって、自発的に知識や技術を身につけていきます。つまり勉強は受動的、独学は能動的となります。
どうして独学を勧めるのか
教材・教師・方法、すべてには相性がある
どのような教材、教師、そして学習法に至るまで、相性が存在します。皆さんも授業のわかりやすさについて他者と意見が食い違った経験があるはずです。芸能人でも好き嫌いがあるように、学習にかかわることにも相性があるのです。
もちろん、あなたにとって100点満点の教師に初めから出会うことができれば、それ以上はありません。しかし、大半の人はそうはいかないものです。だからこそ、自らで選択する独学を勧めるのです。
自責・他責思考から脱却できる
受動的な勉強においてはうまくいかなかったときにどう考えるか。「勉強」の枠組みに収まっている限り、自分を責めるか、他者を責めるかの二択です。
自らを責める例:
- 自己評価の低さ: “私は頭が悪いからだ。努力しても追いつけない。”
- 過度の完璧主義: “何事も完璧にできないとダメだ。だからついていけない。”
- 自己否定的な言葉: “こんなこともわからないなんて、どうして私はこんなにダメなんだろう。”
- 過去の失敗を引きずる: “前回の試験で失敗したから、今回も失敗するに違いない。”
他者を責める例:
- 教師の指導に対する非難: “先生が説明が分かりにくいせいだ。ちゃんと教えてくれないせいでついていけない。”
- 仲間を比較する: “あの子はいつもできるから不公平だ。私だけがついていけないなんておかしい。”
- 親や環境を批判する: “家庭環境が悪いから勉強する環境が整っていない。だから成績が悪いのは当然だ。”
- 責任を他人に押し付ける: “友達と遊びすぎて勉強する時間がない。友達が邪魔をしているせいだ。”
このような例に心当たりがある人もいるでしょう。他者に依存している環境では、うまくいかないときにどうしても何かを責めることになります。独学ではうまくいかなければ、学び方を変えるだけです。そこには自分を責めることも他人を責めることもありません。
情報の多様化
一部の学校では「学校の勉強さえしておけば十分だ。」という教師もいます。(実際に私も言われました。)
偏り、誤り、時代遅れの情報に気が付けない。情報源をひとつしか持たないことによる危険性としてよく言われています。大学受験においても情報源を一か所に限定していいはずがありません。
結論:他者に依存しないから
どうして独学を勧めるのか。理由をいろいろ書いてきましたが、独学最大のメリットは他者に依存しないということです。
なぜ独学は難しいのか
独学する時間がない
独学における最大の関門は時間の確保です。極論、時間が無限にあれば人は困りません。
目標設定が難しい
独学は決まった流れがないため、しっかりと最終的な目標を設定しておく必要があります。しかし、自身で学習内容、方法を選択する必要があるため、はっきりとした目標を設定することが難しいです。
情報の信頼性
独学をする場合、主に本やインターネットを用いることになりますが、インターネットの情報は信頼性に劣ります。間違いにすぐに気づくことができれば問題はありません。しかし、一部の分野は間違いに気づきにくい上に、間違いが大きな問題を引き起こすため注意が必要です。
特に医学、金融、法律の分野の独学は厳しいと言わざるを得ません。
孤独感
独学は一人でできるため、孤独感を感じる場合があります。同じ目標を持った仲間がいないことはなかなかにつらいものです。
モチベーションの維持が難しい
モチベーションの維持の難しさも独学のデメリットとしては一般的です。この問題は孤独感に通じるものがあります。
指導者の欠如
困難に直面したとき、間違った方向に進んでしまったとき。このようなときに指導者がいれば、解決策を考えてもらったり、指示を仰ぐことができます。しかし、独学では困難に直面した時も自身の力で問題を解決する必要があります。
独学の方法
目標を設定するより目的を自覚せよ
独学を行うには目標はあるに越したことはありません。しかし、何より重要なのは目的です。
目標とは、特定の成果物や状態を達成するために設定される、具体的な目指すべきポイント。目的は、行動や活動を行う背後にある意図や動機を指します。
例えば、新しい言語としてフランス語を学ぶという場面で考えてみます。
目標: 3ヶ月以内にフランス語の日常会話ができるようになる。(具体的な成果物と期限を設定)
目的: フランス語を学ぶことで、将来の仕事で国際的なコミュニケーションができるようになり、異なる文化に対する理解を深めたい。 (行動の背後にある意図や動機)
多少遠回りすることになっても、目的さえしっかりしていればいつかは到達できるでしょう。ちなみにですが、大学合格、テストで一位をとる、などは目的とは言えません。どうか悪しからず。
学習資料は複数持つべし
学習資料は書籍が一番おすすめです。YouTubeなどの動画は他の誘惑も多いためあまりおすすめはできません。
その点、書籍であれば誘惑は少なく、校閲を経ているため最低限の信頼性もあります。しかし、書籍にしても、インターネットにしても情報の出所を一つに絞らないことが重要です。
学習ツールは合うものを見つけよ
学習ツールとしては世の中に様々なものがあります。
- オンラインで受講できるコース
- 参考書
- ウェブサイト・ブログ
- SNSなどを通じたオンラインコミュニティ
- 学習アプリ
様々なツールが存在するため積極的に試してみるといいです。私が使ってみていいと思ったものはいつか投稿されるかもしれません。
モチベーションは保つ必要はない
独学においてモチベーションを保つ必要はありません。いつでも止めて、いつでも再開できる。それが独学です。無理せずやりましょう。また必要になれば、再開すればいいのです。
学習場所
もしあなたが学生であれば、学校付属の図書館が最適です。これ以上はありません。その他の場所としては公立図書館、カフェ、ファミレス等が考えられます。近くにカフェと本屋が併設されている場所があればそちらも候補に挙がります。私はよく蔦屋書店に併設されているカフェでコーヒーを飲みつつ、参考書を持ち込み読んでいます。
おわりに
この記事では独学の基本的な内容について書いてきました。
独学を取り入れることで無理に自分や他者を責めることなく、他者に依存しない学習を進めることができます。
この記事が誰かのお役に立てれば幸いです。
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